臆病者のためのコンサルタント起業術④

・コンサルタンティング=0円で売り込めるか

コンサルティング業で独立するときに一番苦しむのが売り込みです。ではどうやって売り込めば良いのでしょうか。

前回マーケティングの話をいくつかしました。潜在顧客を探すマーケティングをして順調にいけば、潜在顧客の何人かとコンタクトができるようになるはずです。そこからお仕事をもらわなければお金になりません。

 

さまざまな方法がありますが、ここでは私がやった異なる方法をいくつか紹介します。
・①発注経験を積ませる

まずひとつ目は「0円でいいから仕事をやらせてくれ」と頼むことです。この「0円でいいから仕事させてくれ」といって駄目だった場合は、まずその後も依頼されることはあり得ません。したがって、0円というのは相手のハードルを最も下げる手法なのです。

 

これでも相手が発注してくれなければ、あなたはその会社から仕事をもらう可能性はないでしょう。

 

また、0円で仕事を売り込むというのは大きな狙いがあります。それはなにかというと、「コンサルタントに注文する」という経験を顧客に積んでもらうことです。1回でも注文してもらえたら、後は立て続けに注文をいただけることがあります。

 

ただ申し上げた通り、この”1回”というのが非常に難しいのです。「0円で仕事をとっても、まったくお金にならないではないか」と思われるかもしれません。ですので、そこには工夫が必要です。2回目以降からはお金をもらう、などの契約をする必要があります。

 

あるいは、「まず最初は0円で良いのですが、気に食わなかったら、いっていただければそれ以上はやりません。ただし、もしその過程で気にいられたら、2回目あるいは2ヶ月目からはお金を請求させてください」とあらかじめいっておくのです。

 

そして、その1ヵ月であなたが成果を十分に発揮できない場合は、もう諦めることもできるでしょう。でも、あなたはコンサルティングで成果を出す自信があるはずです(よね)。
・②フロントエンドセミナーの開催

ふたつ目は、フロントエンドセミナーを開催することです。フロントエンドセミナーとは簡単にいえば低額の料金でセミナーを開催し、それ以上の興味がある人にあなたのコンサルティングを依頼してもらうといったモデルです。

 

問題がふたつありますので注意しておきましょう。まずひとつ目は、
(1)あまり低額にしてしまうと、見込み客にすらならない人たちがたくさん紛れ込んでしまうということです。しかしながら、あまり高いと、もちろんそのセミナーに参加してもらうことができません。だから、価格設定が非常に重要になる事は覚えておきましょう。ここに解決案はありません。何回か、あるいは、何種類か価格帯を分けてテストをしてみて、集客の具合を調べるしかありません。

 

そして、もう一つ注意しなければいけないのは、
(2)一体誰を集めるのかということです。あなたがもし経営コンサルタントになりたいのであれば、中小企業の社長さん、あるいは社長さんに属する専務さんや、右腕の方を集めなければいけません。それ以外の人を集めるようなセミナーはまったく無効なのです。

そして、逆にあなたが総務のコンサルタント、あるいは調達・購買のコンサルタント、生産部門のコンサルタントになりたいと言った場合は話が変わってきます。この場合は、各部門長を連れてくるセミナーにしなければなりません。あるいはあなたが新入社員の専属研修をしたいといった場合は、会社の人事部や総務部の人に向けたセミナーをやり、そこであなたに依頼したくなるようなコンテンツ作りをしなければならないのです。

・③口コミと土下座は最強

そして、三つ目は「口コミ」です。口コミといっても難しいことではありません。かつて、つながりがあったお客さんに対して土下座をすればいいのです。土下座をして「仕事に大変困っています。何か仕事ありませんか」あるいは「仕事を発注してくれそうな人を知りませんか」ということを聞けばいいのです。土下座というのは比喩と考えていただいても、本気と考えていただいても構いません。

それだけ真剣な様子を、会う人会う人に伝えるのです。これはもちろん嫌がられる側面もありますが、それだけ真摯に売り込みを続ければ、必ず何らかの形で果実がもたらされることを覚えておきましょう。

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