不良品が出るたった一つの理由

先日、ミもフタもない話を聞きました。「頭が良い子どもをどう育てるか」。どうも、「両親が頭が良い」ことがもっとも相関が高いようです。その因果はわかっていません。ただ事実はそうだということです。遺伝、環境、育て方は、5:4:1くらいだそうです。クレイトン・クリステンセン氏は両親の会話の知的レベルが子どもに影響を与えるのではないかと推測なさっていますが、なんだかミもフタもないな、と感じます。

違う話です。「ウサギ小屋」という言葉があります。もともと欧州が日本人の住宅環境を指したもので、必ずしも悪い意味ではありませんでした。しかし、日本人はそこから自虐的に「ウサギ小屋」という単語を自らに使い始めます。私は以前、なぜこのような自虐的な言葉を(ある意味、好んで)使うようになったかを調べたことがあります。学者が議論しているのですが、「結局、日本人は狭い住居空間が好きなのだ」という結論を出しています。いまでは減築がブームです。

私は以前、1ヶ月ほど海外の広い部屋に暮らしたことがありますが、落ち着きませんでした。日本人は土地が余り、金銭的に余裕があっても狭い住居を構える。それは日本人が好きだからだ、といわれると、これまたミもフタもないと感じてしまいます。

真実というのは、このようにミもフタもないものかもしれません。

ところで、この前、非常に興味深い指摘がありました。調達担当者といえば、取引先の品質トラブルに泣かされます。その不良品原因の9割は、なんと工場の地盤が悪い、という衝撃的な指摘です。人間が感じ取ることができないような微細な傾きであっても、設備を狂わせるにはじゅうぶんです。だから不良の根本原因は地盤にあるというのです。

ミもフタもない結論であれば、「不良品の原因は5Sが徹底できていないからだ」「作業者の教育レベルが低い」「流出防止策ができていない」という陳腐なものでしょう。しかし、地盤とは突飛すぎるものです。

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