私のことを嫌いにならないでください(坂口孝則)

小さな島に4人の男性がたどり着いた。アメリカ人、イスラエル人、イタリア人、日本人だった。アメリカ人は新たな居住地のルールを作り始めた。イスラエル人は「私たちの新大陸だ」と叫んだ。イタリア人は美しい女性がいないか探し始めた。日本人は本社にFAXを送って指示を仰げないか模索した。

こういう冗談があります。しかし、現在、この冗談はあまり冗談に思えないのです。

新型コロナウィルスで日本全体が機能不全に陥っているいま、日本のいたるところで「トップが決断しない」といった苦情があふれています。もっとも時差出社などは、一人ひとりの従業員にいうのではなく、経団連か商工会のおじさん経営者にいうしかありません。

ただし、従業員一人ひとりも考えて、何か実施できないでしょうか。指示を仰ぐだけではなく。

もちろんセキュリティの問題はあります。しかし、在宅勤務のなかスカイプやZoomを使えば、同僚たちと軽い打ち合わせはできます。それはストレスの軽減にもなります。社内資料も紙に押印する必要もありません。どうせ部長のハンコなんて、平常時は隣のアシスタントがバンバン押しているのですから。

誰も読まない議事録をせっせと作る必要はありますか。いま録音データをアマゾンにアップロードすると文字起こしをしてくれます。またセキュリティですか? 緊急時ですよ。それでいいじゃないですか。アマゾンにアップする方法などは、近いうちに、「調達人員のためのテレワーク時代のITサービスのススメ」を公開します。お待ち下さい。

また、いまこそ貯まっている調達データを分析する好機じゃないですか。時間がないから、と避けていた深いデータ分析も、グーグルクラウドにアップロードすれば勝手にAIが解析をしてくれますよ。おなじく、近いうちに「調達人員のためのテレワーク時代のITサービスのススメ」を公開します。グーグルから情報が漏れるよりも、自社のサーバーから情報が漏れるほうが確率は高いと思いますよ。

取引先との面談もオンラインでお願いします。日ごろ、サプライチェーン全体の持続可能な社会を実現する、といっていたわけですからね。少なくとも、これまで、ほとんど無意味に対面を求めていた習慣は一掃しましょう。オンラインでの面談をお願いします。

これまでの業務を変えろ、変えろ、といいすぎてすみません。私のことを嫌いにならないでください。

無料で最強の調達・購買教材を提供していますのでご覧ください

あわせて読みたい