就活学生に贈る言葉 1

ある学生から、就活について相談を受け、メモを作成したので3回にわけて公開します。まず最初の相談は、どんな会社に就職したら良いのか?

→就職したい会社の人気ランキングが発表されるけど、あれは単なる人気企業のランキングであり、世の中には学生にはわからない優良企業がたくさんある。切り口は、自分の趣味だったり興味のある事柄だったりをベースにして「こんな会社で働きたいな」をイメージする。

  • もう30年近く前の自分の経験に根ざして考えると、俺自身は一体どんな業界や会社に就職していいか全くわからなかった。イメージで広告代理店とか商社に入りたいとは思っていたけれども、当時就職活動のメインだったOB訪問をしても、自分が働いてる姿が全くイメージできずに、何となく誘われた会社の会社説明会とかに行っていたが、そんな感じだからバブル絶頂期の超売り手市場だったにもかかわらず、全く内定が出なかった。
  • そんな中で、自分はどんな業界や業種、会社に入りたいのかな?って考えたら、伝統ある古くさい会社に入りたいんだなあと思って、鉄鋼メーカーや重工業メーカーのOBを中心にアポを取ってOB訪問をしていました。何で鉄鋼メーカーや重工業メーカーなのかと言われると、これは根拠がない。ただ自分がそう言う会社で働いてみたかったとしか言いようがない。
  • 本当は新聞社とか出版社とかマスコミ関係の企業で働きたかったんだけど、学生時代に勉強もせずにいた私には、マスコミの就職を突破できる学力がなく、やむを得ず一般企業志望に切り替え、実質的なスタートが遅くなった
  • 今でも就職活動を行う学生には、就職情報誌が無料で配られていると思う。そう言った資料を見て、自分で「こんな会社で働いてみたいな」と思う会社を受けていたと思う。
  • ただ「こんな会社で働いてみたいな」は飽くまでもイメージなので、紹介した文献や就職情報誌を読んで、事業を通じて社会に貢献したい、自分はこういった形で社会に貢献できると具体的に言えないと就職は難しい。これがいわゆる志望動機。
  • 就活生のバイブルとして「絶対内定」って本があるけれども、これは読まない方がいい。確かに自己PRや志望動機を作り上げるためのノウハウが書かれているが、現在のエントリーシートを起点にした就職活動では、どんな学生も同じような自己PRや志望動機になってしまうため、企業からすると魅力的ではない学生に映る可能性が高い。また、最近はエントリーシートをAI(人工知能)に読み込ませて学生の優劣を判断する企業が多くなっている。実際に就活を行った学生に聞いても、どういった点が良くてどういった点が悪かったのかがよくわからないといったコメントが聞かれている。だったら変なノウハウ本に頼らず、自分自身と対峙(たいじ)して、どんな会社で働きたいか、どんな風に働いていきたいかを問い詰めて答えを見いだす方が、後々の面接でも説得力を生み出せる。

 

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