調達・購買担当者が作る教科書について
調達・購買業務に従業しはじめたときに、驚いたのは教科書がないことでした。もちろん、下請法、ISO、システム関連の手引書などはあります。それに、礼儀作法や交渉マニュアルもあります。しかし、業務全体を描いた
「教科書」がないのです。もちろん、調達・購買業務は教科書通りにはいきません。例外ばかりです。それに、教科書に描けないドロドロとした現実にがんじがらめにされる場合が多々あります。それでもなお、「教科書」がな
ければいけないのではないか。じゃっかん22歳の私の感想でした。
そこからかなり時間が経ってしまいましたが、自分なりの教科書を作り上げる機会に恵まれました。このメールマガジンでもご紹介した、ズバリ「調達・購買の教科書」です。この本がたいへん好評で、発売10日で増刷になりま
した。この場を借りてお礼申し上げます。説明するまでもありませんが、増刷とは、部数をさらに刷ることです。この売れ方を見ても、多くの実務家にとって教科書が必要だったのだと再認識しました。
http://goo.gl/g7poR
ただ、現実はいくつもあるものの、教え方はさまざまです。教科書が一冊だけではありません。人の数だけ、そして業務の数だけ教科書があるはずです。「調達・購買の教科書」で私はどの分野にも共通のスキルや知識を体系化して書きました。とはいえ、私は製造業出身です。サービス、IT、製薬、建設、食品……それぞれの教科書が求められているに違いありません。その意味では、私の教科書を(もちろん批判しつつであっても)拡大し充実化していただける、まだ見ぬ書き手を期待しています。
業務は教科書からはじまる--。
私がお役に立てるならいつでもお声掛け下さい。