ものすごい反響でした
以前、相撲協会が110億円を超える事業収入がありながら、法人税は15万円ほどしか払っていない、と事実を指摘したとき、大きな反響を呼びました。あれは、公益財団法人だから、税金面で優遇されています。
しかし私に特別な情報収集能力があるのではなく、調べ方さえ知っていればわかります。さまざまな公益財団法人やら公益社団法人やらの決算を見ると面白いですね。
ところで、相撲、といえば土俵に女性が乗るべきか、乗らざるべきか。ずっと議論が続いています。以前、またしてもニュースになりました。ご存知と思いますが、ねんのため。京都府での大相撲の巡業中、土俵上で倒れた市長を救命た女性が土俵から降りろと命じられました。
「女性の方は土俵から降りてください。女性の方は土俵から降りてください。男性が上がってください」とアナウンスがあり、市長が運び出された直後、土俵には大量の塩が撒かれました。
この出来事を材料として、「意見のもちかた講座」をお話します。たとえば会議で、あるいは取引先との雑談で、なんでもいいのですがオリジナルの意見をもつ方法です。
結論から申し上げると「縦糸と横糸」を意識すればいい。たぶん、これは数十万円くらいの価値があるアドバイスです(笑)。
縦糸は歴史のことです。そして、横糸は他の事例です。たとえば、縦糸でいえば、かつて土俵に上がろうとして上がれなかった太田房江さんがいます。彼女は、土俵で府知事賞贈呈を断られました。
そして、横糸はなんでしょうか。他事例では、富士山でしょうか。あるいは高野山でしょうか。富士山は、意外に知られていませんが、女性は登ることができませんでした。真言宗で有名な高野山も女性は入ることはできませんでした。しかし、いまでは、もちろんどちらも女性を受けていれています。
いま、富士山と高野山にたいし、女人禁制を復活させるよう主張するひとがいるでしょうか。ところで、女人禁制が解かれて、何か困ったことがあったでしょうか。
これを考えると、「歴史だから」「伝統だから」といって土俵の女人禁制が、たまゆらなものであるとわかります。むしろ、相撲協会は、老害エンターテイメントと化しているのではないでしょうか。
意見をもつには、「縦糸と横糸」が重要です。そして、「縦糸と横糸」を語るためには、基礎がもっとも重要です。基礎知識と、基礎力。突飛なものは不要です。基礎と常識さえあればいいんです。
業務も同じでしょう。基礎と土台、これを強化するのが、なによりも大切です。