誰でもスピーチの天才になる!

私の新人時代を知っているひとからすると、私ほどプレゼンテーションがヘタクソな人間はいないことになります。要旨不明瞭、モジモジ、日本語はいまいちわからず、早口、どこを指しているかわからない……。しかしいまは、プレゼンテーションの講師をやってくれと頼まれるまでに至りました。それでもなお、自分自身に苦手意識はあります。ただ、自分を未完と認識し、試行錯誤と学び続けることが重要なのでしょうね。

ところで、誰でもスピーチの天才になるために、三つのポイントをあげます。

1.すべての論点を三つにする
2.話にFALを入れる
3.観客のことを考え続ける

です。まず「すべての論点を三つにする」ですが、これは簡単ですよね。話の冒頭に、「今回の論点は三つです」といって、重要点をあらかじめ宣言してしまうのですよ。三つでも二つでもかまいません。少ない論点で言い切ってしまうことで、聴衆の頭に印象付けます。それで、話の箇所箇所にも、すべて「このパートで重要なのは三つ」といってしまいます。

え? もし、「三つです」といって、三つなかったらどうするかって? 簡単ですよ。二つ目を繰り返せば大丈夫です。たとえば「ビジネスマンに重要なことは三つです。スキル、情熱……。そして、やはり情熱です」と。もちろん、顔は平静を装います。

そして二つ目はFALです。これは事実、行動、ロジック、のそれぞれ英単語の頭文字をとったものです。事実に基づき、そして論理的に、かつ聴衆の行動を促すように語ります。重要なのは、行動でしょうね。なぜならば、話を聞いて「で、私は今日から何をすればいいの?」というシンプルな問いに答えられないプレゼンテーションがあまりに多いからです。一つでも二つでも、具体的な行動を示すのが重要です。

くわえて大切なことは、「観客のことを考え続ける」です。私を呼んでくれるセミナープロデューサーもこのメールマガジンを読んでいますが、私は講義や研修前の控室で、参加者名簿をずっと見つめるんです。ずっとずっと見つめて、「せっかく集まっていただいたみなさんに、どれだけ私のすべてをお伝えできるだろう」そして「すこしでも幸せになっていただけるだろうか」と考え続けます。

え、馬鹿らしいって? そうかもしれません。でも、プレゼンテーションの肝要は、きっと相手のことを考え続けることにあるのだ、と私は思うのですよ。コンテンツもプレゼン技法も、ロジックツリーも、結局は皮相にすぎません。相手のことを真剣に考えて、シミュレーションし、常に最大のパフォーマンスをあげようと願うこと自体が、そのひとをプロフェッショナルプレゼンテーターにするのだと思います。私もがんばります。

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