仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。
ワードで文章を書くときは一段落150文字にすればいい。ひとと交渉するときは、30分に10問の質問をすればうまくいく。文章の漢字比率は28%が良い。そういった、業務の法則を徹底的に考えぬいた本が出ました。そのタイトルは『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』で、私(坂口)が3年かかって書いた本です。この3年とは比喩ではなく、実はもっと長いと思われます。2011年の12月にいったん書き終わったのですが、そこからあれやこれやと修正を重ね、2015年4月発売となりました。
商品というものは、まずユーザーのメリットを語らねばなりません。その意味で、『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』の効用を端的にいえば、仕事が超絶速くなる、というものをあげたいと思います。私は相当な量の仕事をこなしていますが、それは仕事を「型にはめる」ことと「仕事の発注者の意図を読む」ことに集約されます。では、どうやって仕事を型にはめ、相手の真意を汲むことができるのか。
とくに、私と仕事をしたことのあるひとは笑ってしまうと思います。本書で書かれたHさんって、原さんのことでしょう、とか。Iさんって岩井さんのことじゃないの、とか。そういう内輪ネタは良いとしてもーー。かなり笑いながら読める、稀有なビジネス書に仕上げたつもりです。もしよろしければ、お買い求めください。
なお、私はこれまで「アレ」なひとから低いレビューをもらうと売れる、という法則があるのですが、今回も楽しみです。そして、重要なことに……。
本書のなかから、引用します。
<むかしサラリーマン時代のとき、取引先のお偉方を集めた会合でプレゼンテーションをおこなったことがある。当時はまだ大人数の前でプレゼンテーションしたことがなかったので、何度も事前に練習して臨んだ。その甲斐あってか、与えられた時間60分の3分前、57分で終了した。壇上を降りると、社内の企画者から「バカ野郎。今日お客さんの時間は貴重なのに、3分間もあまらせやがって」と怒られた。
それならば、と、違う機会には3分余計に話したら、「バカ野郎。貴重なお客さんの時間を3分も無駄遣いしやがって」と怒られた。
それ以降、ぼくは終了時間のプラスマイナス一分以内で終わるようにしている。「なぜそんなにぴったり終わることができるんですか」と呆れるひとがいるほどだ。ただ、時間厳守はぼくの病気のようなものだ。>(『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』より)
では、どうやってプラスマイナス1分で終わっているかーー。これは私の講義を受けていただいた方はおわかりと思います。どういう工夫をしているのか。私は時間ちょうどに終わることがある種の「優しさ」だと思っているのですね。
コストを守る、あるいは下げる、のが調達・購買の仕事だとすれば、私はきっと時間を守り、あるいは時間を短縮するのも調達・購買の仕事になるだろう、と私は思います。このテーマはもっと掘り下げていく予定です。