4-10 適切なサプライヤーがいなかったらどうするか

●ポイント
1.調達・購買業務は企業運営に不可欠であり、適切なサプライヤー選定が重要です。
2.サプライヤーとの見積もり内容の適合性を確認し、対応できない条件が残る場合の戦略的対応が求められます。
3.購入条件の見直しや新たなサプライヤー採用の検討を通じて、リスクの最小化と効率的な購買プロセスを実現します。

●適切なサプライヤーが見つからない場合の戦略
サプライヤーから提案された見積もりと購入条件を比較した結果、全ての条件が対応できないという状況に直面することがあります。このような場合、以下の戦略的アプローチが有効です:

・見積もりの見直しの依頼:サプライヤーに見積もり内容を再検討してもらい、購入条件に合致するかどうかを確認します。例えば、ある企業がエコフレンドリーな材料を使用した製品の購入を希望しているが、初期の見積もりにはそれが含まれていなかった場合、サプライヤーには環境基準を満たす材料の使用を依頼します。

・購入条件の見直し:内部の購入要求部門に対して、現実的ではない購入条件の見直しを提案します。例えば、非常に短い納期を要求していた部門に対して、より現実的なタイムフレームを設定するよう提案することがあります。

●継続的な発注の際の適合度の確認
購入を継続する際は、サプライヤーの能力と発注条件の適合性を定期的に確認します。サプライヤーの状況が変わる可能性があるため、変更があった際には適時に適合性を再評価することが重要です。例えば、長期にわたる契約の中で、使用する原材料の供給源が変更された場合、新しい原材料が以前の品質基準を満たしているかを確認します。

このように、調達・購買部門は複雑な課題に対応するための戦略を持ち、組織全体の効率性とリスク管理を向上させる責任があります。適切なサプライヤーとの協力により、企業は持続可能な成長を遂げることができます。

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