お問い合わせをいただきました
オバマ元大統領は、白人と黒人のハーフです。ということは、別にオバマ元大統領を白人といってもいいはずです。しかし、みんなは、黒人初の大統領と呼びました。さもその呼び名が当たり前とすら感じています。
話を変えるようですが、会社存続の法則なるものがあります。「会社が10年生き残る確率は1割」といいうやつです。私もいろいろなセミナーで聞いて、鵜呑みにしていました。ただ、先日、気になって調べましたら、そのようなデータはありませんでした。むしろ、7割は生き残っているようです。1割、がキャッチーだからでしょうか。よく使われます。今度、みなさんが聞いたら、根拠を逆質問してみましょう。
これまた話を変えるようですが、メラビアンの法則があります。この、メラビアンの法則とは、人間の第一印象は、話の内容ではなく、見た目であるとしたものです。「ボディーランゲージが55%」「話し方や声の調子が38%」「言葉が7%」。これまた多くの場面で引用されています。私は、この原文にあたろうとしたのですが、存在しませんでした。少なくとも、メラビアンは、人間同士のコミュニケーションにおいて、そのような比率が一般的に成り立つとはいっていません。
私たちの思い込みは、相当なものがあるようです(←つまりこれがいいたかったことです)。
22歳の私は大馬鹿な男でしたから、「バリッとしたスーツを着て、ノートパソコンでパワーポイントの資料を作って、かっこいいプレゼンをしているコンサルタントが高年収だ」と思っていました。しかし、さまざまな世界に触れるようになってわかったのは、そのコンサルタントに弁当を売っている、移動販売の弁当屋の年収のほうが遥かに高かったのです。私が出会った女性は、豊洲のマンション乱立のときに、工事業者にお弁当を売る仕事をはじめ、5億円を蓄財した後に仕事を辞めました。
私たちの思い込みは、相当なものがあるようです(←繰り返しますと、これがいいたかったことです)。
そこで、強引に調達業務の話をしましょう。私がこれまで出会ったのは、「これはできません」と、根拠なき自信でした。「これはできます」ではなく、「これはできません」という根拠なき自信。そのほとんどは思い込みです。しかし、思い込みを外すのが、相当な困難を伴います。
私は調達関連を含め、著作を28冊ほど出版しています。メディアなどに連載もしています。調達出身者では、たぶん、このような活動をしているひとはいません。しかし、それは「一介のビジネスパーソンでもできるはずだ」と、それまでの思い込みを外せば良いだけではないでしょうか。
先日、お問い合わせをいただきました。「どうやったら、調達で本を出せますか」。この場で回答します。出版社の住所を調べて、100社くらいに、企画書とサンプル文章を送ってください。それで会いに行ってください。簡単ですよね。
いや、たぶん、ほとんどのひとはやらないと思います。だから、行動するひとは、簡単に差別化ができるのですよね。現代の問題は「方法がわからない」のではなく「方法はわかっているけど行動する勇気がない」ことだと、私は信じています。
動こう、そして、学ぼう。私は、これを、「これからのバイヤーと成長戦略・生存戦略」として発表しました。どうぞ、よろしくお願いします。
(今回の文章も坂口孝則が担当しました)