かなり役立つ話
新発想です。これまでコスト削減施策として、コピー用紙がよく取り上げられました。業者をかえたり、コピーのルールをかえたり、あるいはトナー購入先をかえたり。さまざまな努力がなされてきました。しかし、私が新発想というのは、印刷自体のコストを下げる方法が登場したことです。どういうことかというと、印刷に使用するトナー量を抑えるのです。これまでトナー量が100を使っていたところ、90とか80とか、微妙に薄くても社内利用だったら問題ありません。
このところURLを記載すると、このメールマガジンが届かない企業がありますので、固有名詞のみあげておきます。それは、「なんでもエコ印刷」という無料ソフトです。このソフトをダウンロードすれば、トナーを節約できます。個人的な感想を申し上げると、さすがに50%以上のトナー使用量を削ってしまったら、社内利用といえども支障がでます(読めない!)。しかし、20%とか30%とかの削減であれば、正直、削減していることすらわかりませんでした。これ、かなり使えると思います。
物質的なコスト削減ばかり考えていたのですが、このようにソフトウェアの制御によってコストが削減できるとは、私にとっては新発想でした。もしご興味がある方は検索いただければわかるとおり、この他にもさまざまな領域でコスト削減ソフトが登場しています。
私が書いた「会社の電気はいちいち消すな」という本があります。これは、どんな企業や個人であっても役に立つコスト削減手法を無数に詰め込んだものでした。しかし、時代はすでに5年以上が経過しています。もっとインテリジェンスなコスト削減手法がありうるでしょうし、書籍の刷新が必要かもしれません。
ダイエットがなぜ失敗するかというと、それは「努力が必要だから」です。人間は強くありませんから、努力を必要とする習慣は、絶対に長続きしません。日常とその繰り返しのなかに、自然に溶け込めるコスト削減施策でなければ、一過性のものにすぎません。きっと、無理をするダイエット方法が長続きしない(そのくせに一瞬だけは効果があったように感じる)のは同じロジックが生じているからでしょう。おそらく日々の勉強も、機械的に反復的に自然に実施できるものでなければ長続きしません。
その意味で、「なんでもエコ印刷」はインストールしておしまいですから、まったく無意識にコスト削減が可能となります。こういう人間が無意識でも成果を出すものこそ、私たちが志向すべき施策なのだと思います。組織として、無意識にもコスト削減できるかどうか。ちょっとこのフレーズを「意識」していただければ、コスト削減は進むはずです。もちろん、コピー用紙とかトナーとかの間接材に限らず、です。