調達するほど○○○○の現金が増える不思議

このところアマゾンの快進撃がとまりません。もちろんアマゾンとは、仮面ライダーアマゾンではなく、アマゾンドットコムです。日本のアマゾンは、通常配送料無料を2000円以上とし、それ未満を有料化しました。とはいえ、プライム会員は無料を継続するようですから、これを機会に、多くの人たちがプライム会員になると見込んだのでしょう。実際に、アマゾンはプライムビデオをはじめとする、プライム会員むけのサービスを徹底して投入しており、かなり価値あるものになっています。

ところで、私は同社の回し者ではありませんが、アマゾンプライムビデオでは、仮面ライダーアマゾンの続編である仮面ライダーアマゾンズを視聴できます。そのクオリティがあまりに高く驚愕しているところでした。実際にメディア業界も、アマゾンにやられてしまうかもしれません。

さて、タイトルの○○○○とは、アマゾンが入ります。不思議なことがあるのです。決算報告では、通常、CEOのメッセージとともに業績報告がなされます。アマゾンも例外ではありません。日系企業では、その後、リスク開示や、貸借対照表、損益計算書と続きます。外資系の企業にお勤めのかたはご存知と思いますが、さほど外資系も変わるところはありません。しかし、アマゾンはキャッシュフロー計算書をまっさきに持ってくるのです。

アマゾンは2000年から、キャッシュフロー計算書を先頭に持ってきています。いまでこそ、キャッシュフロー経営なんていう経営者はいます。でも、彼らでも、さすがにキャッシュフロー計算書を先頭にはもってきません。伝統的なやりかたを踏襲しています。しかし、キャッシュフロー計算書を先頭にもってくるとは、経営者ジェフ・ベゾスの思想を物語っているように思います。

そして、当然ですが、アマゾンはキャッシュフローがあまりに潤沢です。奇妙なのですが、それは……。

通常、モノを仕入れて、そして販売する場合、キャッシュの出入りに差が生まれます。商売をやっていれば当然ではあるものの、先にお金を支払ってモノを買って、そしてお客様に販売して代金を回収するのです。そうすれば、ときに三ヶ月後、ときに半年以上、お金が入ってこない期間が続きます。それが「黒字倒産」を引き起こすのですが、ここでは趣旨ではありません。いいたいことは、その期間差はやむなし、ということです。

しかし、アマゾンはキャッシュは100億ドルを突破しています。恐るべきことです。奇妙なカラクリがここにあります。というのも、アマゾンは中古販売をさかんにしています。みなさんも使ったことがあるでしょう。書籍を買おうとすると、中古の出店がありますよね。そこで、新品を買うか中古本を買うかを吟味できます。ここにアマゾンがキャッシュリッチになった秘訣があります。

アマゾンは、中古販売の場合、在庫をもちません。でも、売れたらお金はすぐに受け取ります。中古本を販売している業者への支払いは、そのあとです。したがって、キャッシュはマイナスどころか、プラスに作用します。凄い仕組みです。アマゾンは、預託を受けて自社で在庫化するビジネスもやっていますが、おなじくキャッシュが増える仕組みです。

通常は、仕入れであれ、調達・購買であれ、商売の準備段階ではお金が出て行くのが当然でした。しかし、アマゾンは中古、あるいはマーケットプレイスの規模を大型化することによって、売れれば売れるほど、キャッシュが増加していく錬金術を発明したのです。そして当然ですが、そのキャッシュは、再投資され強いサービス開発に費やされます。これが秘密だったのです。

ここに、産業分野にもヒントが隠されているかもしれません。ところで、調達すれば、するほどあなたの会社のキャッシュが増える仕組みとはいったい何でしょうか? 調達とは、もしかすると、真の意味で会社を強くする部門になりうるかもしれません。今日はヒントだけですが、このへんで。

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